「時間封鎖」を読み終えました。オフィス最寄りの本屋さんにずっと置かれて、はじめは面陳されてポップもあったものがいつしか、周りの本の居場所を奪われて端っこに追いやられていたのがなぜかいたたまれず、当初から気にはなっていたタイトルだったので買って読んでみたのですが、大当たりでした。
ある日突然地球の周りが膜のような球体に覆われて、地球の時間の速度が 1 億分の 1 になって...という話しです。地球からみると外の世界が 1 億倍のスピードで時間が過ぎていくわけですから、このままでは直に地球は巨大化した太陽に飲まれてしまう。そこで、この話の登場人物はこの問題にどう向き合っていくか、という話しです。
ダイアンとジェイスンの姉弟、2 人の幼なじみで主人公のタイラー、姉弟の父親の E.D.、E.D.の妻キャロルが主な登場人物です。物語はタイラーの回顧的な視点でスピンと呼ばれるその膜が覆い始めた過去の話しと現在の話しが交互に挟まれながら、最終的にはその 2 つのすじが合わさっていく流れです。
スピンの正体はなんなのか、膜によって「時間封鎖」を行った存在はなんなのか。それに取り組む科学者のジェイスン、終末思想的な宗教にのめり込んでしまうダイアン、その間のタイラー、成功によって権力を持った E.D.、舞台設定の謎解きに加えて登場人物を始め地球に住む人々の描写がものすごくうまい、そこに読みでを感じる物語でした。
この物語は上下巻の 2 冊からなりますが、実は 3 部作の第 1 部でこのあとまだ 2 部、3 部と続くらしいです。上巻だけでも充分楽しめますが、私はそのまま一気に下巻も読み終えてしまいました。2 部ももうすぐ邦訳が出るそうなので楽しみです。
地球を球体が囲むと言う点ではイーガンの「宇宙消失」にも似ていますが似て非なる物語です。それよりはソウヤーの「ホミニッド」の方が似ているかも?















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