虐殺器官

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twitter の TL でちょくちょく流れていたので気になっていた伊藤計劃の虐殺器官ですが文庫本が出ていたということで読んでみました。

「言葉」「言語」がキーになる近未来 SF。現実のものではない技術や設定を入れることで人間がどう振る舞うかを考察するのが SF の醍醐味のひとつだと思っていますが、この本はまさにそれ。 軍の暗殺部隊で活躍する主人公の殺人に対するこころのありようの変化がはなしのテーマとなっています。

一方ガジェットについては暗殺チームが使用するオルタナと呼ばれるコンタクトレンズ風の眼球に直接貼り付ける AR デバイスや。ナノマシンを使った光学迷彩、負傷を痛覚なく知覚のみで認識できるようにするバイオナノマシン、筋肉が張り付けられた乗り物などなかなかクールな感じでした。

個人的にはその昔、マルチメディアとかインタラクティブみたいな言葉に対する感覚と同じような微妙に恥ずかしくそして外してるなという感覚が「近未来」という言葉にもありましたが、 現在にあっては近未来 SF というジャンルの存在感が別の意味を持って大きくなってきた気がします。その理由として、現在の技術進歩によって時代が SF に追いついたということだけではなくて、やはり 2001年9月11日の事件の影響を否定できないことがなんとも複雑な事ではあります。9.11 の事件はかつては 「現実にはない設定」として扱われていた事柄です。それが今では著者・読者双方共通の認識として扱われることになったわけですから、近未来の意味するところが代わるのも当然といえるでしょう。この本を読んでそんなことを思いました。

※ もうブログに書くタイミングを逸してしまいましたが、ハイペリオンはすべて読み終えました。圧倒的なスケールに読み終えた後はしばらく放心状態でした。

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